CASE02: 商業ビル(RC造4階建 築55年)

東京都大田区千鳥町

延床面積311.04㎡

2021年コンバージョン

BEFORE

AFTER


製造業を営まれるお客様が、資産形成の一環として中古ビルの購入・コンバージョンを計画されました。CASE01のビルと同様、ビルの選定から弊社が携わり、価格交渉・売買契約の立ち会いもに行いました。本ビルは、築50年をゆうに超える古いビルでした。ただし、環八から程近く、東急線の駅からも徒歩5分以下と住居としてもオフィスとしても需要を見込めると判断しました。

 大変古いビルだったにもかかわらず、企業の本社ビルや不動産会社のオフィスとして用いられていた経緯から、きちんと手を加えられ大切にされてきた建物です。電気設備は新築当時のままでしたが、サッシは一度交換されています。弊社デザイナーが見て、外観の様子からも「生まれ変わる可能性が高いビル」だと判断しました。また、そのような素性の良さから、図面や書類なども全てしっかりと揃っていました。土地の特性とコロナ禍以降の時代の流れを考慮し、1階・2階は店舗、3階・4階は住居利用も可能な事務所としてコンバージョンを施す計画としました。

ビルの外観、中の様子、現存する図面全てを考慮し、「今は古さが際立ち誰も借りないかもしれないが、コンバージョンによる劇的な進化が見込める」ビルでした。


 明らかに古さが目立つビルは、不動産市場でも「改装費がかかりすぎキャッシュフローを圧迫する」と敬遠されるか、適宜リフォームして適宜貸す、といったような妥協策がとられるケースが多いです。でも、古いからといって全てのビルがダメだ、または、安くしか貸せないわけではありません。磨けば光るビルがあります。また、中古ビルは新築ビルと違って個性が強いものです。新築時には一律に安全で機能的で快適だった空間も時を経て、誰が使っていたか、どのように使っていたか、どのくらいメンテナンスをしたか、立地条件は特殊か、などにより、目に触れない部分を含めて痛み具合が異なっています。

「何をどこまでどのように直すか=お金をかけてコンバージョンするか」は壁を壊してから初めてわかるケースも多いです。

この既存のビルの現況に対し、どのように予算を配分し改築して生まれ変わらせることができるか。これが弊社の腕の見せ所となります。

そして、ひいてはお客様の収益物件の高稼働につながるのです。

1階と2階は高級ベーカリーとカフェに生まれ変わりました。

優秀なパティシエ、ベーカーが集い、品質の高い製品を提供していることが空間に入った瞬間に感じられる店舗デザインを目指しました。


Gallery of Takao Abe
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